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手術の種類と方法

このページでは、インプラント手術の種類や方法などを分かりやすく説明していきます。

インプラントの手術のことを理解するために

インプラントの手術について詳しくなるために、まずインプラントの部品の構造を知っておきましょう。

まずインプラントと呼ばれているのは土台部分。顎の骨の部分に埋め入れるためのネジのような「人工歯根」があります。その上に、失った歯の代わりになる「人工歯(上部構造)」をつける構造です。

基本的に、インプラントと人工歯を連結するために「アバットメント」という部品が使われています。

インプラントは、メーカーによってカタチが異なっていて、大きく2つのタイプに分けられます。それら2つの種類のインプラントは、構造の違いから手術法も異なっているということは知っておきましょう。

インプラントのタイプ
2ピース
引用元:クリア歯科東京院公式HP
http://www.yusinkai-tokyo.jp/implant/cost.html
2ピースタイプ
インプラントとアバットメントをネジで連結させるタイプ。接続部分の違いがあるため、必ず同じメーカーの同じ製品をずっと使い続けなくてはなりません。手術は1回で済む場合と2回の手術が必要なものがあります。
1ピース
引用元:クリア歯科東京院公式HP
http://www.yusinkai-tokyo.jp/implant/cost.html
1ピースタイプ
最初からインプラントとアバットメントが一体化しているタイプ。手術が1回で済みますが、アバットメントに問題が発生したら骨に固定されたインプラントも交換しなくてはならないデメリットもあります。

インプラントの手術方法

インプラントの手術はいろいろあり、クリニックによって違いますし、希望や予算に合わせて選ぶこともできます。大きく分けると2度に分けて手術する「2回法手術」と「1回法手術」があります。主流としては2回法手術が多いようです。

2回法手術

まずはじめに、歯肉を切開して顎の骨に穴を開けます。土台となる人工歯根(インプラント)を埋め込む手術が行われます。そして3カ月~半年程度時間をおいてインプラントが固定されてきたら、さらにもう一度手術が行われます。

もう一度歯肉を切開してインプラントの頭部分を出して、結合部品であるアバットメントを装着させます。その上に人工歯を装着して完了です。

1回法手術

インプラント(人工歯根)と人工歯を連結するアバットメントを一度の手術で取り付ける手術です。1ピースタイプの場合は一体となったインプラントを埋め込みます。

2ピースタイプは、まずインプラント(人工歯根)を歯肉を切開して顎に固定させてからアバットメントを装着します。

1回ですべての作業をするために時間は短縮できるものの、体には負担がかかる方法です。顎の骨の状態が良い方にしか選べない方法でもあります。

一般的なインプラントの素材

インプラント本体で使われる素材は数種類ありますが、現在もっとも多く使われいてるのが「チタン」です。チタンは耐久性に優れていて腐食にも強く、金属アレルギーも起こりにくい特性を持っています。さらに骨と結合しやすく、噛む力も伝わりやすいのです。

インプラントに用いらる素材にはチタン合金やチタンニッケル合金もあります。特徴はチタンとほとんど同じですが、強度はチタンよりも強く、加工性も優れています。チタンニッケル合金は形状記憶にも秀でており、変形が起きにくいのが特徴です。ただ、生体適合性や骨の結合性に関してはチタンよりも劣ってしまうのが難点。

そのほかハイドロキシアパタイトといった素材も。チタンよりも骨の結合度、強度ともに優れているのが魅力ですが歯周病などの感染に弱く、長持ちしにくいのが大きなデメリットです。

種類が豊富!インプラントの形状4種

インプラントにはいくつかの種類や形状があります。大きく分けると、スクリュータイプ・シリンダータイプ・バスケットタイプ・ブレードタイプの4種類。クリニックでは埋め込む位置や骨の形などさまざまな要素を考慮して、最適な種類のインプラントを選んでいます。

それぞれの特徴やメリットを分かりやすくまとめたので、参考にしていただけると幸いです。

1.スクリュータイプ

最も現在多く使われているインプラントのタイプは、ネジのような形をしたスクリュータイプです。歯茎に埋め込む面積を最も少なくできるうえ、噛む力を適度に分散してくれますので、本当に自分の歯のように扱えます。

スクリュータイプにも種類があり、インプラントの直径が先端に行くほど細くなるルートタイプと、太さがかわらないストレートタイプの2種類。医師が患者の口腔内をしっかり確認してから、ベストなタイプを選んでくれます。

2.シリンダータイプ

シリンダータイプは円筒状の形をしている人工歯根であり、スクリュータイプと並んで多く普及しているタイプです。スクリュータイプのようにらせん状のねじがついていないことから、歯茎に埋め込みやすいというメリットがあります。

しかしスクリュータイプと比較してみると、表面積が小さくなってしまうために固定力が弱いというデメリットも。人工歯根の固定力を強くするために、シリンダータイプでは2回法手術が多く採用されます。

2回法とは、手術をインプラントを埋め込む工程と連結部分(アバットメント)を装着する工程を2度に分けて行う方法のこと。時間をかけて骨にインプラントをしっかりと定着させることで、シリンダータイプの欠点を改善できるのです。

3.バスケットタイプ

バスケットタイプは、スクリュータイプのようにねじのような形状をしています。スクリュータイプとの違いは側面や中に複数の穴が開いている点。インプラントの穴の中まで骨が入り込むので結合力・固定力が強く、しっかりとした噛み心地を叶えることができます。

しかし、穴が空いているためインプラント自体の強度が問題視されています。とくに穴が空いている部分は破損しやすく、インプラントが折れてしまうトラブルも多々。その危険性から現在ではあまり使われていません。バスケットタイプを使用する場合は、噛む力が大きいい奥歯以外に使用されます。

4.ブレードタイプ

現在ではスクリュータイプがインプラントの主流ですが、以前まではブレードタイプが最も多く使われていました。ブレードタイプは板状で幅が細く、骨幅の狭い箇所にも用いやすいのがメリットです。しかしながらインプラント本体の一部分に集中してしまうため、破損や骨吸収のリスクが高いというデメリットがあります。

骨吸収とは骨が分解や破壊されて減少する病気のこと。自分自身では症状に気づきにくく、その間に症状が進行してしまいます。インプラント後の定期検診で見つかるケースが多く、治療はもちろん場合によっては手術が必要になります。

また歯茎に埋め込む面積が大きくなってしまうため手術時間が長引いたり、感染症のリスクも高くなったりするなどの難点も。スクリュータイプの登場によってインプラントの安全性や安定性が飛躍的に向上したため、現在ではほとんど用いられなくなりました。

インプラントの前の補助手術とは

人によっては、インプラントの手術の前や術中に補助的な処置が必要な場合があります。土台となる顎の骨を強くしたり、周囲の状況を整えたり、インプラントを安全に固定する準備のために行われます。

この他にも、ひとりひとりの状態に合わせて医師が最適な処置や手術を提案してくれます。インプラント専門医や指導医のいるクリニックなら、こういった高度な技術力があって治療の幅が広がっていくのです。